かなり昔の話ですけど、当時付き合ってた女性とラブホに泊まったんですよ。そこは目的がアレでありながら、内装がシンプルで気に入ってまして。 ただ、その晩はもう一部屋しか空いてなくて、普段とはどうも違う部屋に案内されたんです。見た目は普通でしたが。 で、男と女のアレやコレやが終わって、二人とも眠った。しかし私だけ夜中に目が覚めたんです。そしたら明かりを消したはずの部屋が、青くぼうっと光ってる。 横を見ると、彼女は眠ってる。つまり身体は動かせるので金縛りではないんですね。ふいと部屋の隅に顔を向けると、影のような霧なような黒い物が「いる」。 それに向こうが気が付いた?のか?だんだんベッドの方へ近づいてくる。ゆらゆら歩いているようなシルエットで。不思議と恐怖感はありませんでした。 そして「それ」がとうとうベッドの横まで来て、私を見下ろすような格好になった。この時「それ」が喋ったのか、男の低い声がしました。「なんだ?寝てるのか?」 そこでようやく(あっ!これは人間とかそういうものじゃない!)と思い当たり、(ニブッ いきなり強い恐怖感を覚えました。もう布団を頭から被って、懸命にお題目唱えて(我が家は日蓮宗です)。 次に気が付いたら朝。「それ」はどこにもいませんでした。帰りの道々彼女にその話をしても、リアリストの彼女は一笑に付しただけ。 …人生で最も恐怖した異常体験です